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この街には多いのですよね。
困っている、悩んでいる、苦しんでいる、――そんな者を放って置けぬ方々が。
理由を問えば、面倒事に巻き込まれるのだろうと分かっていても。
以前は全くもって理解出来なかった。
お節介、お人好し。その類の感情が湧く理由。
けれど…、今、お節介をお節介だと感じなくなっている自分が居る。
お人好しだと口では云いながらも、拒否しきれないどころか期待する自分が居る。
聖堂で出会った彼女にも、その期待を抱いてしまいそうだった。
快活な彼女は本当に、じめっとした空気をも吹き飛ばす…まるで風乙女のようだったから。
彼女の眩さが、何だか羨ましかった。
羨ましいと同時に、何だか妬ましくもあった。
自分の持っていないモノを手にしている彼女が。
…彼女には、一晩掛けてのお話を強請った。
きっと彼女が私の口から望んでいたのは、そんな我儘じゃないだろう。
――だからこそ。捻くれ者の私は。
【山頂の大聖堂】 ★クライノート...
ぼんやり今も頭を掠めるのは、星空を欲しがっていた子供らしい自分。
その星空に酷似した、蛍の群生地。
―――変わるものなのですね、人と云うものは。
今はちっとも、欲しいなんて思わなかった。
手を伸ばそうとさえ、しませんでした。
分かっていたのでしょうか。
本当に欲しいものが、きっと自分の元を訪れると云うこと。
…何を夢見たようなことを云っているのか、自分でもそう思うけれど。
夢のような事象が、現実に、なるのだから。
―――だから私はきっと。
望むことを、求めることを、止められずに居るんでしょうね。
欲張りだ、と云われても仕方が無いくらいに。
【風待ち蛍】 ★グウロ...
オウと濡鼠になったり、
グウロに服を乾かしてもらったり、
見られたり。
オウ善人説を意地になってひっくり返そうとしたり、
グウロが通りすがりの誰かに慰められたり、
遠巻きに見られたり。
オウにギャラリーの正体を暴くよう頼んだり、
グウロが通りすがりの誰かに某月刊誌を渡されたり、
ミイラ取りがミイラになってギャラリーが増えてたり。
序でに酒盛り状態になってたり。
―――パパになりたい、と。グウロに頼まれたり。
今までで一番、彼を頼もしく感じたような気がしました。
周りの人たちの視線も、心なしか柔らかくなったような気がしました。
嗚呼でも――――、
母親になるんだなあ。私が。
【潮風の港街】 ★オウ... ★グウロ... ★ターナ... ★ジェナスト... ★ゼクス...
弱みも、涙も、罪でさえ。
私の全ては、貴方を受け入れる用意が出来ているんです。
離れたりするものですか、こんな大きな子供を残して何処へ行くと云うんです。
――泣きじゃくる彼を抱き締めている間、そんなことを思っていた。
今浮かぶのは、ミルクが好きな彼女の不思議そうな顔。
次に会った時には、もっとマシなお持て成しが出来れば良い。
【冒険者の酒場】 ★グウロ... ★ゴーディ...
『いってらっしゃい』 ―――凄く、勇気の要る言葉。
【山頂の大聖堂】 ★アレグラ... ★オウ... ★グウロ...